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保健師だより感染予防対策について

保健だより

感染対策について

2020年4月12日追記

感染が疑われる場合は、下記をよくお読みになり、ご相談下さい。

https://byoinnavi.jp/medical_basics/covid19

文献を追加しました。

現時点での新型コロナウィルス感染後の対応は、症状が落ち着いてから2週間の待機期間となっております。

4月8日に緊急事態宣言が出されました。

厚生労働省 家庭内でご注意頂きたいこと https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000601721.pdf

家庭内で感染が疑われる人が居る場合の注意点 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00009.html

現在、新型コロナウィルスに効果のある消毒は70%以上の消毒用エタノール、0.05%次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤を薄めた物)です。

次亜塩素酸水の有効性は確認されていません。エンペローブを持つウィルスには効果があります。

過信し過ぎず、こまめな手洗いを実践して下さい。

参考文献:(一財)機能水研究振興財団 http://www.fwf.or.jp/data_files/view/1707/

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日本では現在、新型コロナウィルスの感染拡大が緊急事態になりつつありますね。

不必要な外出や人との接触は避けることが必要でしょう。

しかし、過度な不安や恐れは、精神的なストレスになりホルモンバランスが崩れることなどから、却って免疫力を低下させる因子にもなります。

参考文献: 脳と免疫系とのクロストーク 九州大学大学院医学研究院心身医学 https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/66/3/66_147/_pdf

どうか正しい判断と対処をして、日々を過ごして頂きたいです。

私も過去には、大学病院の救急部・集中治療部や民間病院の集中治療室に所属していたこともあり、SARSが流行した時の救急部の感染対策や、SARS重症肺炎で集中治療が必要な症例に対して、人工呼吸管理やケアも経験してきました。

濃厚接触していても感染しないのはなぜだと思いますか?

元々の免疫力があるからです。

そして大切なことは、手洗いとうがい。

さらには不必要に恐れないこと。

正しい対応をすれば感染を防ぐことができます。

医療従事者は、日々感染者に触れなければならないですし、検体にも触れなければならない。

でも必ず手袋を装着し、感染者や検体に触れるごとに手袋を交換し手洗いを徹底します。

簡単な手洗いでは細菌やウィルスが残留するので、指間や爪間、掌の皴、肌が出ている部分まできちんと洗浄します。

手洗い後にもアルコール消毒します。

自分自身が媒体にならないようにも注意を払います。

厚生労働省の正しい手指消毒と正しい手洗いを参考にしてみて下さい。

参考文献:https://www.mhlw.go.jp/content/000501120.pdf#search=%27感染対策+手洗い%27

そして一般的なマスクに感染予防の効果はありません。医療従事者はN95マスクを装着しています。

空気感染を起こす病原菌は、0.5μm以下の飛沫核となり空気中を浮遊します。

N95マスクは、最も捕集しにくいと言われる0.3μmの微粒子を95%以上捕集できることが確認されているマスクです。(✴︎3M HPより抜粋)

装着方法にも正しい手順などがあります。隙間が空いていればそこから病原体が侵入し、密閉された空間になり気道感染を起こしますので、正しい装着方法が大切です。

そして無駄遣いのように思われますが、それも一度感染者と接触したら使い捨てます。

日々、感染予防対策に努めています。

医療従事者は夜勤や多忙で十分な休息ができないことも多々ありますが、それでも感染しないのは予防対策をしっかりしているからと言えるでしょう。

そして、免疫力を上げるためには、適度な運動と食事が大切です。

今まで運動をしていない人が激しい運動をすることは、却って免疫力を低下させる可能性があります。

激しい運動は、筋繊維の炎症や乳酸の蓄積によって、その産物を代謝し解毒分解排泄しなければならないため、その役割を担う肝臓にも負担がかかります。

ですので、日頃から適度に有酸素運動を継続することが望ましいです。

それには、ゆったりとした深い呼吸を合わせて行うアーサナヨガが効果的です。筋肉を伸ばす軽い運動を継続的に行なっていくことが大切です。

筋肉痛になるようでしたら、負荷をかけすぎているので、筋肉痛が治るまでは運動は控え、筋肉痛の原因になる乳酸や筋繊維の炎症に伴う産物の分解と排出のためにエネルギーを温存させておきましょう。筋肉痛にならない程度に運動を繰り返し、少しずつ負荷を上げて筋肉量を維持していくことが大切です。

参考文献:看護roo 骨格筋のエネルギー代謝|骨格筋の機能 https://www.kango-roo.com/sn/k/view/2102

運動と免疫

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcam/1/1/1_1_31/_pdf

そして、食事で糖質の摂りすぎは内臓脂肪を増加させ、炎症反応の状態を作り出し、常に体への負担になり、過剰に分泌した免疫物質によって血管内膜が損傷してしまい、心筋梗塞や糖尿病に繋がります。また、免疫力を低下させる可能性があるため、日常の活動量に合わせ必要摂取エネルギー量を摂るようにしましょう。

参考文献: 脂肪組織に存在する免疫細胞と慢性炎症

https://www.rehab.osakafu-u.ac.jp/osakafu-content/uploads/sites/103/2016/01/jlsr_013_2015_01.pdf

T細胞が内臓脂肪の慢性炎症を起こすメカニズムを発見

https://www.natureasia.com/ja-jp/jobs/tokushu/detail/173

名古屋大学大学院医学研究科・医学部医学科研究プロジェクト https://www.med.nagoya-u.ac.jp/medical_J/laboratory/basic-med/higher-nervous/immunometabolism/

適正体重は、身長×身長×22が目安です。(✳︎個人差があります)

適正体重1kgあたり30kcalが、1日に必要な摂取エネルギー量です。そのうち糖質は50%程度にして下さい。

事務職などで活動量が少なければ25kcal、運動量が多ければ35kcalを目安にして下さい。

年齢によって代謝も変わりますので、若ければプラス、高齢でしたらマイナス換算して下さい。

ご参考までに東京都福祉保健局のHPを掲載します。

参考文献:東京都福祉保健局エネルギー必要量

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kensui/ei_syo/katsuyou/ichinichi_eiyo/energy.html

中でも免疫システムはタンパク質が主になり、その運搬にはビタミンやミネラルが必要になりますので、適正体重1kgあたり1.0-1.2gのタンパク質摂取をお勧めします。

ビタミンやミネラルは、サプリだけに頼らず、生きた新鮮な野菜を摂取することが大切です。

私たちの体を常に監視して、病原体から体を守ってくれているのが白血球です。

細胞性免疫と液性免疫によって、感染に対する防御反応が働きます。

しかしながら、この防御システムが過剰に反応すると、アレルギー症状や重症感染症になることもありますので、タンパク質の過剰摂取や粗悪なものは炎症やアレルギー反応を引き起こす可能性がありますので、控えることが良いでしょう。

参考文献:第3章 生物の体内環境の維持 免疫の仕組み

https://www.obunsha.co.jp/pdf/support/9784010340004-p130_147.pdf#search=%27液性免疫%27

過ぎたるは及ばざるが如し。

良質なタンパク質を適量摂取することが大切です。

元々の体質も影響しますので、ここでは一般論として書き記していますが、特異体質の方は専門医にご相談下さい。

参考文献:アレルギーと免疫の基礎知識

http://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse1652.pdf#search=%27液性免疫+アレルギー%27

また、体の器官で免疫を司っているのは腸管です。免疫能の約70%が腸管に集中します。

腸の働きを日頃から活発にし、腸内環境を整えておくことも大切な予防の一つです。

参考文献:MBL医学生物学研究所 腸管免疫とは?https://ruo.mbl.co.jp/bio/product/allergy-Immunology/article/gut-immunity.html

そして大切なのは、水分摂取と保湿です。

免疫システムを適切に働かせるためには、血液中や組織の水分を適量に保つことで、免疫細胞などの運搬や、病原体の排泄を促します。

体の不要になった老廃物は、呼気中の二酸化炭素や尿中の重炭酸イオンに変換され水分とともに排泄されます。

また、気道の乾燥は、病原体の停滞や粘膜の損傷を来しやすいため、加湿と保湿が大切です。

喫煙は気道粘膜の繊毛運動を低下させ、感染しやすくなります。

是非、喫煙されている方は禁煙をお勧めします。

室内の湿度は60%程度に保ちましょう。

参考文献: 看護roo 呼吸系の器官のしくみ|呼吸する(2)

https://www.kango-roo.com/sn/k/view/1616

1日2L程度の水分摂取をしましょう。(✳︎腎機能などに障害がある方は個別の対応が必要です)

炎症反応がある場合は、さらに多く摂取するようにしましょう。

注意しなければならない対応は、やたらと薬を乱用することは決してお勧めしません。

発熱を無闇に下げることは、免疫システムが活性化しているのを妨げ、細菌やウィルスの感染を助長し増悪させてしまいます。

また、咳や鼻水が出るのは、感染源になるものを体外に排出する働きの一つです。無闇に咳や鼻水を止めることもお勧めしません。

抗生物質の服用は避けた方が良いです。病原体の侵入を防ぐ常在菌の働きを弱め、実際に感染源になっている病原体が活性化し、重症化をきたす可能性があります。

その都度受診し、医療機関で処方されたものを使用しましょう。

感染の初期症状があった場合は、仕事や学校を休むことが第1選択です。

自宅で安静にして、免疫システムを十分に働かせる必要があります。

そして炎症に伴い、水分を多量に必要としますので、こまめな水分摂取をして下さい。

発熱があるときは、さらに水分摂取が必要です。そして食事を摂るのは控えましょう。

病原体に抵抗する免疫反応に多量のエネルギーを必要としますので、消化吸収に使うエネルギーが十分に働きません。

解熱し体調が落ち着いたら、消化吸収の良いものを少量ずつ摂取していきましょう。

必要時は適切な医療機関を受診し、適切な検査や治療を受けましょう。

そして、学校保健法と同様に、解熱後2日は外出せず自宅療養しましょう。

咳や鼻水などの症状がひどい時には、休暇を取ることをお勧めします。

日本人の習性で、無理してでも仕事しなければならないと言って仕事に行く方が多いと思いますが、周りに感染を広げないためにも、病原体が不活化するまでは大人しくしておくことが必要です。

どうか皆様も日頃の感染予防に取り組み、安心と安全に過ごせることを願っております。

こういったことを毎日保健指導として話し続ける専門職として発信しています。また、医療機関でもある助産院プラサーダの責任者として、感染予防に努めます。

そして、感染拡大が一刻も早く収束しますことを心より願い、毎日お祈り致します。

今回の記事のまとめ

①感染予防対策

②正しい手洗いと手指消毒

③適切な運動

④適切な食事

⑤十分な休息と休暇

⑥免疫力について

⑦十分な水分摂取

⑧初期症状があった時

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