臭覚 五元素 土
匂いの物質は全て土から生まれて、そして土に返る
五元素でいう土から臭覚が生まれます。
赤ちゃんは生まれる前は羊水に包まれていて
鼻などの呼吸器官は羊水で満たされているため、
匂いは感じない。
産道を通って、呼吸器に満たされていた羊水が
絞り出された後に、啼泣つまり産声を上げることで
その気道か初めて機能し始める。
実は第1啼泣というのは、泣く前にすでにあるもので
産道を通って羊水が絞り出される過程を言う。
この世に生まれてきて初めてのお仕事です。
この第1啼泣がうまくいかないと、肺が羊水で満たされたまま
うまく呼吸ができずに呼吸急迫症候群などで
しばらく人工呼吸器管理が必要になる場合もある。
だからと言ってあまり心配しなくても、
きちんと管理できるところに行けば大丈夫。
そして、大きな声で泣かなくても穏やかな出産をした子は
静かにちゃんと呼吸を初めている子もいます。
この産道を通る過程というのは、
私たち人間がこの世で初めて頑張る過程なのですが、
本当に色々なことを赤ちゃんはやっているし、
とてもとても大切な過程なのです。
だからお母さんは、赤ちゃんに負担をかけないように
穏やかに緩やかに、落ち着いてしっかりと呼吸して
赤ちゃんが頑張っているのを痛い痛いと言って泣き叫んだり
パニックになったり、呼吸がうまくできなかったり
拒絶したりしていると、赤ちゃんが一生懸命人生をかけて出てこようとしているのを
邪魔してしまうんですね。
なので、全ては呼吸にかかっているのです。
呼吸がうまくできてくると、不思議なことに自然と精神的にも落ち着いてくるんです。
そうすると、痛みを受け入れて穏やかに落ち着いて
その痛みと向き合って、赤ちゃんの頑張っている動きに合わせようとすることができるようになります。
だから一緒に呼吸しましょう!
そうやって、やっと命がけでこの世に生まれ出てきて
一番最初に嗅ぐ匂いというのが、羊水や血液ではありますが
もっとも大切なのは、お母さんの匂い。
昔はすぐに抱っこせずに保育器に入れたり、
連れ去って新生児室で預かったりしていましたが、
赤ちゃんにとってもっとも大切な匂いは
お母さんなのです。
その匂いを今後もずっと毎日嗅いでいくことで、
私は今ここにいる安心感を得て
お母さんの匂いがすると、ここは安全だと認識します。
さらに、おっぱいを吸うことで呼吸状態は本当に安定します。
鼻呼吸をしっかりして嚥下をすることで気道内圧がきちんと確保できるようになり
肺が広がり、酸素飽和度もみるみる上がって行きます。
だから、カンガルーケアというのがとても大切になるんですね。
無理な状況もありますが、できる限り抱っこして
なるべく早くからおっぱいを吸わせてあげましょうね。