ノーマライゼーションと心のバリアフリー
保健医療福祉教育の分野では、障害者が健常者と同様に生活できるように環境を整え、自立した生活が送れるように支援しています。
ノーマライゼーションとは、バリアフリー化によって、障害者や社会的弱者が社会で不自由なく一人でも安全に過ごせる社会を目指して環境整備や偏見なく、誰もが手助けをして支え合える世の中を作ることです。
社会の中でも、身体的な障害を持つ人に対しては、物理的なバリアフリー化が進んでいます。
同様に、知的障害や精神障害など、目には見えにくい障害を持つ人に対しては、物理的なことだけではなく、教育や作業訓練など必要なことを支え補い手助けしながら、自立した生活が送れるようになるまで、様々な形で自立支援を行っています。
私たち専門職が、人のできないことや理解できないことなどを身体レベルや知的レベルなど人の能力を見抜いて、その障害や不足していることを支え手助けをするためには、身体や心の病気や障害に対する専門的な知識を学び、何が必要なのかを常に分析して必要なことを提供しています。
障害があると認定されている場合は社会的サポートも受けられ、自助具や人材、建築的なバリアフリー化も進められていますが、実は私たち全ての人には、目に見えない心のバリアがあります。
それぞれ、人の見え方は違いますが、その中には、独自の見え方によって人を差別する言動や行動が多くあります。不足している能力は補い助ける行動や言動に変えていけば、心のバリアは取り払われていきます。
人は本来、誰かの役に立つことで喜びになり、助け合い支え合いながら生きるのが自然な営みです。そうして社会も経済も回っています。
しかし、個人的なものの捉え方に間違いがたくさん含まれるために、偏見や差別が生まれてしまいます。それは、障害を持つ人や社会的弱者と言われる人々に対してだけではなく、学校や会社、集団、地域などの中でも日常的に間違った見え方で偏見を重ねて見ている人が多くいるために、傷付く人も多くいます。また、反対に間違った捉え方を重ねて傷付く場合もあります。
どちらにしても、相手の立場になって考えてみることを日常的に行い、正しい想像力で共感力と客観性を養い、人のできないことがあれば助け合いながら調和の取れた社会で、誰もが平和に幸せに過ごせるように願っています。
保健室オンラインでは、企業や団体、学校などでの心のバリアフリーに関する研修や講座を行なっております。
ご要望は、メールにてお待ちしております。hokensituonline@gmail.com