Q.
リラックス出来ないというお話で、私は自分をリラックスさせるのに気づいたら癖になっていたのが呼吸でした。
それまでは、いつも何かに追われて苦しくなって、癒されたいと買い物をしてみたり欲望のまま食べてみたり…。
変化はアーサナをするようになってからですが、仕事でストレスを感じた時に吐く息に意識を向けて長く吐くと落ち着けるようになったところからでした。
それでも嫌なことがあると仕事帰りの車の中で涙が出てくることもありましたが、かおり先生のお話しを聞くようになって、それも今は解消されました。
出勤の車の中で、ジャパ瞑想はもちろんですが時々ヨガニドラーを聴きながら行くこともありました。うるさい思考が静かになって、穏やかな気持ちで仕事に入れます。
こうやって振り返れば、自分の変化にも驚きます。
周りの人にこの穏やかさ保つことの素晴らしさを伝えられたら良いのにな…と思うようになりました。
A.
呼吸はイーシュヴァラそのものです。
どこかの離れた誰かが神なのではなく、この体にもあらゆる全てに満ち満ちている秩序であり法則です。
自分だけで呼吸していると思うから焦って忙しない呼吸で苦しくなってしまうのです。
この体で食べ物を燃やして細胞に栄養を届け、使い終わった代謝産物は吐く息によって体外に排出され空間を介して植物たちの光合成に使われ、また酸素を排出し私たち動物の呼吸に自動的に届けてくれています。
こんなに素晴らしい恩恵を常に体に与えられていることを知らずに、私がやっている私の呼吸、私の体・・・となる人間は、なんと傲慢なのでしょう。
ホルモンの働きで知られているように、吐く息を長くすることで副交感神経が優位になり、生理学的にも脈拍が落ち着き血圧が安定しますが、精神的なリラックスをするホルモンの分泌があり、幸福感をもたらしてくれます。
科学で分かっていることだけでも個人は肉体を管理しているだけだということがわかりますね。
だからまず、ゆっくり長く吐くことが大切なのです。
その時、呼吸を広く限りのない空間に明け渡すように委ね、いらなくなった老廃物も嫌な感情も古い過去の記憶も間違った上乗せした考えも全て吐き出し、またそこから新しい新鮮な酸素をこの小さな体へ行き渡らせる、それをイーシュヴァラが全ての生きとし生けるものを統括してやってくれているのです。
それを人に伝えていけば良いのです。
そこに間違ったことや自分の勘違いや上乗せを人に伝えないように、正しい事実を根拠に基づいて理解した上で発信するように心がけることが大切です。
呼吸や運動だけでは、今のように気がついたら穏やかになって過去の苦しみから解放されているということは難しいことです。
涙を流していたり、いつも何かに追われて苦しくなったり、衝動的に買い物や食べ物に走っていたことも忘れていたりするのは、段階的に知識を学びながら瞑想法を行い、人のあらを探すことではなく自分の上乗せを見て手放して落ち着いていくことを実践してきたからです。
それができるのも、人として落ち着いて話を聞ける心があるからです。